探求 現代の国語/探求言語文化 付属教材・資料見本
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(陳舜臣『小説十八史略』)鶏鳴狗盗教材研究や授業研究に役立つ図書を掲げました。――孟嘗君はよくできる。当代、比肩する者はいない――という噂が秦の昭王の耳に達した。「孟嘗君を呼ぼうではないか」と、昭王は家臣に命じた。人材の交流が盛んであるとはいえ、斉王の一族である孟嘗君を、秦の王が招こうとするのだから、そんなにかんたんなことではない。招かれたからといって、のこのこ出かけ、むこうで殺されては物笑いの種になる。そんなときは、適当な人質を差し出すのである。人質についても、釣合いがとれているかどうか、くわしく検討しなければならない。はじめから殺されるのを承知で、値打ちのない人質を送ることもあったから。秦は涇けい陽よう君を人質に送って、孟嘗君の来秦を要請したのである。……だが、このときは話は成立せずに、沙汰やみになった。斉の湣びん王二十五年、また話が出て、孟嘗君の秦行きが実現した。紀元前二九九年のことである。・重野安繹『漢文大系十八史略・小学・孝経・弟子職』(明43/増補版昭53・冨山房)・林秀一『十八史略・史記・漢書』(昭41・學燈社)・林秀一『新釈漢文大系十八史略明治書院)・市川任三『中国古典新書版社)・辛島驍『新十八史略詳解』(昭46・明治書院)上・下』(昭42・十八史略』(昭43・明徳出・丸山松幸・西野広祥『十八史略』(昭50・徳間書店)・森下修一『完訳十八史略社)・今西凱夫『中国の古典十八史略・竹内弘行『鑑賞中国の古典書店)・陳舜臣『小説十八史略社)教科書(一五二〜一五四)上巻』(昭58・近藤出版上・下』(昭58/十八史略』(平元・角川上・下』(平8・毎日新聞参考図書史伝参考図書                60・学習研究社)85*言語文化 指導資料(漢文編)

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