探求 現代の国語/探求言語文化 付属教材・資料見本
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アクティブ・ラーニングの実践 意見の共有方法教科書(八〇・上1~八四・下19)  「神様」は、文章や描かれる出来事は平易ながら、主題に迫るうえで多様なアプローチが可能な作品である。アクティブ・ラーニングによる対話を通して、自分が気づかなかった視点を獲得し、読みを深めることができるものである。  また、活動を通して、表現や内容が難解で一読しただけではわからない文章に出合ったとき、考えることを諦めて解説を待つのではなく、違う視点から考えてみようとする意識を身につけさせたい。  班は四人を基準にする。最初に、話す順番と必要に応じて役割(司会・代表発表者・書記など)を決める。全員が話せるように順番と時間を守ること、他の人の意見を否定するようなことは言わないことなどをルールとして確認し、肯定的な雰囲気の中でどの生徒も安心して発言できるよう留意する。考えの言い合いで終わらないよう、他の人の意見を聞くことに意識を向けさせる。班での意見を全体で共有する際は、似た意見の連続で  生徒の集中が切れないように、時間を効率よく使う必要がある。確認作業は効率よく行い、気づきを生む時間にしたい。小さなホワイトボードを用意してあらかじめ班ごとに配っておき、書かせたものを黒板に掲示することも時間短縮に有効である。ICTの活用も考えられる。【導入】(1【展開】 (3五分)五分、5一〇分)【導入】(1A 「くま」は人間の世界ではどのような存在か。* くまの人間に対する行動や、他の人間のB 「くま」にとって「わたし」と散歩したことにC 「わたし」は、なぜ「くま」との「散歩」や* 「わたし」の言動から「わたし」がどのよう一〇分)前時限を振り返り︑課題と流れを確認する︒▽本時限の課題を板書するなどして提示する。  課 題 「神様」というタイトルには、どのような意味が込められているか。▽課題を考えるうえで、次のABCの三点から考えることを示す。  「くま」に対する行動を根拠にする。は、どのような意味があるか。*「くま」の言動を根拠にする。  「抱擁」を受け入れたのか。  な人物であるかを読み取り、根拠とする。▽一つのグループですべてを検討するには時間がかかるので、ジグソー法を用いる。●参考ジグソー法課題解決のためのグループ学習の一つ︒ステップ①問い︵課題︶を設定する︒ステップ②同じ資料や同じ視点から検討するグループを作り︑その内容について話し合い︑神様教科書(八〇〜八五)五分、2単元の目標と活動の流れを確認する︒▽「『神様』の表現の特色を理解し、疑問点についての意見交流を通して、主題を捉える。」という本単元の目標を確認し、流れを説明する。「神様」の作品の特色を理解する︒▽これまでの読書体験を振り返らせる。▽小説では、動物と人間の会話が日常の出来事として成り立つような、現実とは異なる世界が描かれることを確認する。▽必要に応じて、作者の略歴や代表作について便覧などで確認させるか、紹介をする。一〇分、4全文を通読し︑物語の構成と展開を把握する︒▽全文通読は、教師の範読、黙読、グループになり段落交代で読む、指名して読ませるなど、生徒の実態に合わせて方法を選択する。読後の感想と疑問に思ったことを書き出す︒4      3 2     1 1 ▽疑問に思ったことは、後で共有・集約しやすいよう、箇条書きで書かせるとよい。評論Ⅱ〈知〉の深化指導上の留意点神様―アクティブ・ラーニング編授業展開例①授業展開例②24*現代の国語 指導資料(〈知〉の深化―小説)

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